PMS(月経前症候群)に対する8つの対策法

PMS(月経前症候群)

PMS(月経前症候群)は、月経の前に体に様々な不調が出る症状で、月経が始まると落ち着くことが特徴です。

当院にもよく腰痛や頭痛、体のだるさを訴えて来院される方が多いのですが、お話を聞いていると、意外と自分がPMSだとは思っていない方が数多くいます。

症状について理解し、対策方法を知っておけば、よくわからない不調も緩和されやすくなると思いますので、今回はPMS(月経前症候群)に対する8つの対策法を紹介したいと思います。

PMS(月経前症候群)を緩和させるための対策法

PMSの原因ははっきりわかっていませんが、「何が症状に悪影響を与えるのか」という事はわかっていますので、今回はそれに対する対策を紹介したいと思います。

脚やお腹・骨盤周りを冷やさない

「冷えは万病の元」というように、体を冷やす事は、やはり体調不良の原因になります。

女性の場合、どうしてもスカートを履いたり、オシャレのために脚を出す事が多いと思いますが、これらの場所には、婦人科疾患にとって大事なツボがいくつもありますので、冷やしてしまうと経絡の不調を招き、症状を悪化させる恐れがあります。

対策としては、「素肌を出して冷やさない」というのが1番だと思いますが、やむを得ない方もいると思いますので、そのような場合は、家に帰った時に足湯をしたり、下腹部辺りを温めてあげてください。

温めるのにオススメのツボ

三陰交…内くるぶしから指4つ分上に上がった所で、すねの内側。

血海…膝のお皿の内側から、指3つ分上に上がった所。

関元…おへそから指4つ分下に下がった所。

背骨や骨盤の歪みを整えよう

背骨や骨盤の歪みは、自律神経やホルモンバランスの乱れ、心身の不調和をもたらします。

月経前症候群の患者さんを見ていると、骨盤の歪みが酷く、全身がガチガチの状態になっているため、神経の働きが悪く、内臓やホルモンを司る部分に悪い影響が出てしまっています。

症状を緩和させるためにも、腰や骨盤、頭蓋骨、神経、内臓周りの緊張などは取り除いてあげる必要がありますので、症状でお悩みの場合は、一度ご相談頂ければと思います。

また、治療院を受診しなくても、ご自分でストレッチを行ったり、ヨガをすることも効果があると言われていますので、合わせて行ってあげると効果的だと思います。

月経前症候群の方は、心理的ストレスと肉体の緊張が結びやすい傾向もありますので、心身両方からのアプローチが必要になります。

ストレスを解消しよう

PMSはストレスによる緊張で強くなると言われていますので、こまめにストレスを解消することは、症状の緩和につながります。

普通生活していると、どうしても毎日同じような流れで同じように活動してしまうものですが、ストレスが溜まっている時は、同じリズムで生活してもなかなかストレスは解消してくれないため、生活に変化をもたし、気分が変わるような事をしてあげる必要があります。

その時のポイントとしては、何かストレス解消に効果的な方法を、3つ作っておくと良いと思います。

一つだけですと、1個のものに依存してしまって、後に問題になる場合もありますので、3つくらい持っておけば気分も解消しやすくなります。

例 ストレス解消法が食事だけだったりすると、食べることに走ってしまい、過食状態になったりする人も。

性格や心理的なクセとの付き合い方を見つけよう

真面目で心配性の方や、完璧主義だったり、何あるとすぐ落ち込んでしまうような方は、症状を強く感じる傾向があると言われています。

かと言って、不真面目で楽観的な人がいいのかと言われると、それもどうなのかなと思いますので、大事なのは「バランス」と、自分の心理的な特徴との「付き合い方」ではないかと思います。

こちらは上記の「ストレス」と合わせて、心理的な問題が強い場合は、心理領域のプロにカウンセリングを受ける事をオススメします。

問題が全て解消しなくても、少し心に余裕ができるだけでも、体には変化として現れます。

自律神経の乱れを整える

月経前緊張症はホルモンバランスの乱れによって引き起こされると言われていますが、自律神経とホルモンバランスは相互に影響しあっているため、どちらか一方が乱れれば、もう一方も必ず乱れます。

実際症状で悩まれている患者さんを見ていると、多くの方は自律神経の乱れも抱えています。

人によって生活習慣が悪かったり、ストレスが影響していたりと様々なのですが、改善の為には、全体を見て、体のバランスが整うようにしないといけません。

当院では、オステオパシーで仙骨や頭蓋領域にアプローチしたり、鍼で経絡のバランスを整える事で、自律神経の改善図っておりますが、ご自身でも、乱れを整えるために、生活習慣の改善と、心理的な問題の解消が必要になります。

バランスの良い食事を取る

食事は体調を整えるのに重要な要素ですので、バランスの良い食事を取ることは、症状の緩和に必須です。

特にビタミンB6、ビタミンE、マグネシウム、カルシウムといった栄養素は、イライラや神経の興奮を抑える助けになりますので、気にして取ってあげると良いと言われています。

生活リズムを整えよう

睡眠はホルモンバランスに大きな影響を及ぼしますので、生活リズムの乱れは、そのまま症状の悪化につながります。

よくPMSの患者さんを見ていると、睡眠が十分に取れていなかったり、昼夜が逆転していたりして、体の乱れを強く感じる事があります。

慣れた生活リズムを変えるのは大変かもしれませんが、症状を改善させるためには、一度自分の生活リズムを見直してあげる事も大切です。

適度な運動をしよう

適度な運動は、体調を整え、自律神経を安定させる働きがあります。

体が辛い時は、どうしてもうちに篭って静かにしていたいと思いますので、無理する必要はありませんが、普段から運動を心がけて置くことは、症状の改善にプラスになります。

個人的に、自律神経などが乱れている方にオススメしているのはウォーキングです。

ウォーキングは、全身を使うので体が活性化しやすく、内臓の働きも活発になります。

活動する事と休む事とのメリハリが出来ますので、自律神経の安定につながったり、外の景色を見ることで、視覚からの刺激が伝わり、心理的なストレスを軽減させてくれる効果もあります。

ゆっくりと全身を使うような有酸素運動であれば、ウォーキング以外でもよいと思いますが、マシーントレーニングのように、瞬間的に強い力を入れるようなものは、体の緊張を強める恐れがあるのでオススメしません。

まとめ

今回は8つほどPMS(月経前症候群)に対する対策法をご紹介しましたが、症状を緩和させるためには、生活習慣の改善と、ホルモンバランスや自律神経の乱れを整えてあげる事が大切です。

症状がひどい場合は、婦人科等の専門機関を受診する事も必要だと思いますので、専門家にご相談してみてください。