椅子にうまく座れない、座っているのがつらい時の原因と改善法

座っているのがつらい原因背骨の歪み

デスクワークで椅子に長時間座っていると、なんか上手く座れない時ってありますよね。

もし今あなたがこのような感覚を感じているなら、もしかしたらあなたの体は、相当歪んでいるかもしれません。

そのまま放置していると、座りづらさだけでなく、体の様々な不調を引き起こす原因にもなってしまいますので、今回は椅子にうまく座れない、座るとつらい時の原因について書いて行こうと思います。

椅子にうまく座れない、座っているのがつらい原因とは?

座っているのがつらくなっている方は、基本的に座り過ぎや姿勢の悪さにより、体に歪みを引き起こしています。

腰、背中、首など、どこがつらいかによっても原因は変わってくるのですが、だいたい皆さん同じような問題を抱えていますので、座っていてつらい要因を、いくつか紹介していこうと思います。

※うまく椅子に座れない、左右均等に体重がかからない、座っていても落ち着かない、というような感覚を感じている方も、こちらを参考にしてください。

骨盤が後傾している

これはデスクワークの方や、猫背の方にとても多いのですが、背中を丸めたり、椅子に寄りかかった状態で作業をしていると、次第に骨盤が歪んでしまい、後傾してしまう場合があります。

骨盤が後傾してしまうと、その上に積み重なっている背骨も歪んでしまいますので、綺麗なS字カーブが崩れてしまい、腰や背中、首などに、つらい症状を引き起こしてしまうのです。

また、長い時間椅子に座っていたりすると、ハムストリングスが緊張しやすくなるのですが、ハムストリングスの緊張は骨盤の後傾を引き起こしますので、少しでも背中が丸まってきたなと思ったら、注意をする必要があります。

背骨が歪んでいる

背骨の歪みは、上記で書いた骨盤の影響も受ける部分ですが、腰が痛くなっていたり、背中がつらくなっているなら、だいたい背骨は歪んでいると考えた方が良いです。

特に座っている事が多い方は、だいたい腰椎も歪んでいますので、腰痛を引き起こしやすい状態にあると言えます。

腰椎が歪んでいれば、それを補正するようにどこかで歪みを作らないと体はバランスが取れませんので、腰だけでなく、胸椎や頚椎にも、問題を起こしてしまうのです。

事実、当院に来る方を見ていると、背中や首が痛いと来院されても、ほとんどの方が同時に腰の歪みを抱えています。

本人としては自覚症状がなくとも、腰が歪んだ事で背中や首を歪めている事も多々ありますので、背骨全体として、良い状態を保つ必要があります。

また、もしあなたが左右均等に座れない、片側に偏っている。と感じているなら、腰痛の歪みは強く出ているかもしれません。

首が前に出てしまっている

背中が丸まってくると、自然と首は前の方へ行ってしまうものですが、パソコン作業が多い方の場合は、画面に近づきすぎる。という問題もあります。

これは目などが疲れてくると仕方ない事でもあるのですが、目の筋肉が疲れてピントフリーズ現象が起きてくると、画面を見ているのがつらくなってくるので、自然と顔を画面に近づけることで、何とかピント合わせようとし始めます。

ただし、それだけでは根本的な解決にはならないため、再び画面を見るのがつらくなってきてしまい、再度顔を近づけるという悪循環が起きてしまうのです。

画面に顔が近づけば、当然背中は丸まり、首も前に行ってしまいますので、長くこの状態を続けていると、猫背やストレートネックにもなってしまうのです。

また、最近ではスマホ首なんていう言葉も流行り始めましたが、首を曲げた状態でスマホを長時間使用していると、上記と似たようた状態を体に作ってしまいますので、注意しなければなりません。

臀部や脚の筋膜が固くなっている

椅子に座っている時間が長かったり、デスクワークでの作業が多いと、臀部や脚の筋膜を緊張させる場合があります。

これは座っている時も体は筋肉を緊張させて、バランスを取っている事から起こるものなのですが、臀部の筋肉が緊張してしまうと、骨盤を後ろに引っ張ってしまいますので、骨盤が後傾し始めます。

また、ももや骨盤の外側にある大腿筋膜張筋や腸脛靭帯が緊張してしまうと、骨盤を左右から引っ張ってしまいますので、骨盤を片側に傾けます。

骨盤の後傾は先程説明した通りですが、左右に傾いてしまうと、その傾きは腰や胸椎、頚椎などで代償しないといけませんので、結果として背骨周りに問題を引き起こしてしまうのです。

座るのがつらい状態を改善させるためには?

このような状態を改善させるためには、やはり体の歪みを整え、再び体が歪んでしまわないように、日頃からケアをしていく事が大切です。

改善のために必要な事をいくつか挙げてみましたので、参考にしてみてください。

自分の癖を見直そう

体の歪みは、基本的には自分の行動によって引き起こされています。

普段自分のやっている癖や悪習慣を見直す事で、問題の改善につながる場合がありますので、以下の項目に当てはまらないかチェックしてみてください。

  • 猫背気味
  • 椅子に寄りかかって座っている
  • 画面に顔を近づけて作業している
  • 脚を組んでいてる
  • 片肘をついて作業している
  • 体を捻って作業している
  • 1時間以上座り続けている
  • スマホを使いすぎてる

など。

上記に該当するような方は、かなり体を歪めている恐れがありますので、注意してください。

体の歪みを整えよう

自分の行動を見直すだけでは、歪みが戻らない場合もありますので、積極的に体を整える事も大切です。

特に意識してもらいたいポイントは腰椎と骨盤、臀部、腸脛靭帯周りで、これらが整うだけでも、背骨の問題がなくなったり、背中や首の症状が緩和されるという事もあります。

こちらは腰痛の予防法を解説したページですが、腰や骨盤の状態を整えるために必要な事をまとめてありますので、合わせてご覧になってみてください。

参照:筋トレや特別な体操なしで腰痛を予防する方法

※腰や骨盤周りが整っても首から背中にかけて症状が残っているなら、別途胸椎周りの問題もチェックする必要があります。

プロに相談してみよう

今回は背骨や骨盤、筋膜の問題を取り挙げましたが、人によって体の歪み方は様々ですので、自己流でのケアに限界を感じたら、プロにご相談するのも一つの手です。

実際、患者さんを見ていると、どこが歪んでいるのかわからなかったり、そもそも歪んでいると思っていない方もいますので、第三者の視点から、体をチェックしてもらうのは大切だと思います。

あまりやらない方が良い事

あなたは体に歪みを感じた時に、どうにかして自力で姿勢を正し、バランスを取ろうとして、変に意識した経験はないでしょうか?

多くの方がこのような行動を取るのですが、自力で姿勢を正そうとしても、自分が歪んでいると感じている場所と、実施に歪んでいる場所は違う場合もありますので、注意が必要です。

例)自分では背中が右に歪んでいる気がしたので、左に重心を傾けた。

実際は右の腸脛靭帯の緊張と、腰椎の歪みによって体が傾いていたが、無理にバランスを取ろうとした事で、背中に無理が出てしまい、痛めてしまった。

そのため、体が歪んでいる時に無理に正そうとしても、余計にひどくしてしまう事もありますので、姿勢だけでどうにかしようとするより、上記で紹介した問題を、一つ一つ対処していった方が良いと思います。