首肩寝違えの治し方と対処法について

首肩の寝違え首の痛み

朝起きたら首が動かなかったり、痛みで曲げれなくなってしまう寝違え。あなたはしっかりと寝違えに対処して、治す方法を知っているでしょうか?

人によっては自然と回復するのを待っていたり、ネットで紹介されているストレッチを試しているかもしれません。

ですが、寝違えはしっかりと対処しないと悪化してしまう可能性もありますので、注意しないといけない症状でもあります。

悪化すると治りづらくなるばかりでなく、生活面でも支障をきたしますので、今回は寝違えの治し方と対処法についてまとめてみました。

首肩寝違えの対処法

寝違えは、症状の軽いものでしたら自然と回復しますが、重症化して複雑化したものは、自力ではなかなか改善しません。

どう行動するかで症状の治り方も変わってきますので、初期の対処としてやったほうが良い事をいくつか紹介したいと思います。

まずは落ち着こう

朝起きて首が動かないと、「ヤバイ」と思って焦ってしまうものですが、寝違えになってしまった時は、何よりもまず落ち着いてあげる事が大切です。

ここでうまく落ち着けないと、動くたびに痛みに襲われるので、次第に不安が強くなってしまい、心理的な緊張を作り出します。

心理的な緊張は、背中や首に伝播してしまうので、その緊張が体を固める事になってしまい、症状の悪化を招くのです。

痛くて首が動かない→ヤバイと焦る→心理的な緊張が高まる→背中や首が固くなる→更に痛みが酷くなる

そのため、寝違えになってしまった時は、極力焦ったり心配しすぎて不安にとらわれない事が大切です。

どうすると痛むのか確認しよう

気持ちを少し落ち着かせる事ができたら、今度は体の状態を確認していきましょう。

今の寝違えは、どのように動かすと痛みが出るでしょうか?

前に動かすと痛むでしょうか。それとも首を反るようにすると痛みが出るでしょうか。

これがわかるだけでも、ある程度対処の目安が立ちます。

一方向にだけ曲げると痛む

上下左右に首を動かして見て、どちらか一方向に動かした時だけ痛みが出る場合は、寝違えの原因が一箇所だけだったり、問題がシンプルな可能性があります。

症状の軽いものでしたら、少し経過を見ているだけでも自然と改善されそうですが、そうではない場合もありますので、まずはテニスボール等を用意して、背骨の横を刺激してみてください。

背中を刺激した事でうまく胸椎や頚椎が緩んでくれれば、それだけで症状に変化が現れると思います。

ただし、2,3日しても症状が改善しない場合は、背中や首だけでなく、背骨全体をしっかり整えないと治らない可能性がありますので、治療院等で施術を受けることをオススメします。

※ネットでよく紹介されている「腋窩神経のストレッチ」も効果があるかもしれません。

上下左右どちらに曲げても痛みがでる

上下左右どちらに曲げても痛みが出る場合は、原因が一箇所ではなく、複数存在している可能性があります。

人間の関節は、基本的に「左右どちらに曲げても同じ所に痛みが出る」という事はありませんので、複数の関節や筋膜、神経が問題を起こしている可能性が考えられます。

早く改善させるためには、治療に来て頂くの1番かとは思うのですが、それが難しい方は上記で紹介したようにテニスボールで背中を刺激してあげたり、20分くらいウォーキングをすることで、骨盤や腰、背骨を、ゆっくりと動かしてあげてください。

※痛いので安静にしているというのは、症状を悪化させるだけですので注意してください。

首がまったく動かない

首がまったく動かない状態になってしまっている方は、問題が構造的なものだけでなく、心理的なものも絡んできている可能性があります。

多くの場合、いくら関節や神経に問題が起きていたとしても、多少動かすことが出来たり、痛みが出るのとは違う方向だったら動かすことが出来ますので、問題が構造的なものだけではない事がわかります。

実際、2,3日してから寝違えが治らずいらっしゃる方は、上記のような状態になっていたりするのですが、痛めてから時間が経っている分、寝違えに対する不安や恐怖いった心理的な要素が強くなってきますので、その分症状の改善が大変になります。

アプローチする時は、構造的な緊張と心理的な緊張をそれぞれ取って行かなければなりませんので、この辺はプロにご相談した方が良いかと思います。

じっとしていても痛い

じっとしていても痛むような方は、何か内科的な病気になっていたり、心理的な問題により、首肩に痛みが出ている可能性があります。

動かすことで痛みが変化するなら、構造問題の可能性もありますが、そうではない場合は一度病院へ行き、体の状態を検査してもらってください。

検査してもらった結果、内科的な疾患ではないとわかれば、後は心理的な問題と構造的な問題となりますので、当院のような治療院にご相談頂ければと思います。

首肩寝違えの治し方

寝違えを治す時は、単に首だけアプローチすれば良いというものではなく、構造的な問題を見つけながら、心理的な緊張を紐解いてあげる必要があります。

特に心理的な緊張が強い患者さんの場合は、患者さん自身が「今の状態をしっかりと認識する」という事が大切になってきます。

胸椎を緩める

胸椎の歪みは、首や肩の動きに影響を与え、寝違えの原因となる場合がありますので、首に痛みが出ているなら。必ずチェックしなければいけないポイントです。

実際、首が痛かったとしても、首の関節には問題がなく、胸椎が歪んだ事で首に負担がかかり、痛みが出ている事が多々あります。

歪み自体骨盤の問題や心理面の緊張からもくるため、単純に背中にアプローチすれば緩んでくれるというわけではありませんが、治療上大切なポイントですので、胸椎の状態は必ず良い状態に整えてあげる事が大切です。

個人でできる事としては、テニスボールなどを背中に当てて、背骨の両脇を刺激してあげる事くらいですが、心理面の緊張が強かったり、腰の歪みが強い場合は、背中を刺激しても意味はありませんので、プロにご相談頂いた方がよいかと思います。

骨盤を整える

骨盤が歪んでいると、まるで土台が歪んでいる建物かのように、胸椎や頚椎に歪みを引き起こしますので、こちらも忘れずに整えてあげる必要があります。

特に、腰が歪むと必ずそれに対応して首も歪まなければ、体としてバランスを保つことができなくなりますので、距離的には離れていますが、首と腰は密接に関係しています。

患者さんからすれば、首が痛いと言ってるのに何で骨盤を整えているの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、そこにはこういった理由があるのです。

実際寝違えの方を見ていても、首を触っていないのに骨盤を整えているだけで症状に変化が起きたり、痛みが取れてしまう事もあります。

心理的な緊張を取り除く

先程、寝違えは心理的な問題も影響すると書きましたが、寝違えで強烈な痛みに襲われた方の場合は、首が動かない事による不安と、痛みの恐怖に襲われることで、痛みと恐怖とがごちゃごちゃになってしまい、緊張から体を固くしてしまう場合があります。

そのため、緊張を取り除くなら、まずは患者さんが実際に感じている痛みと、動かそうとすると痛くなりそうだ、という不安や恐怖とを、切り離してあげる必要があります。

痛みに関しては、構造的な治療と共に解消されると思いますので、あまり心配はないと思います。

不安や恐怖に関しては、ずべて患者さんの脳内で行われている事ですので、体の状態を確認しながら、実際に首や肩を動かしてみて、「今の瞬間どうなのか」という事を、一つ一つ確かめる必要があります。

もし動かしてみた結果、自分が思っていた以上に体を動かすことが出来たなら、あなたはすでに不安や恐怖に対する問題を、一つ乗り越えている事になります。

実際に動かしてみて、痛みや張り、固さなどを感じるなら、それは構造的な問題の治療ポイントとなりますので、手技によるアプローチが必要です。

神経の緊張を緩める

神経の緊張は、胸椎や頚椎の状態を整えて、心理的な問題が取れると緩んでしまう事もあるのですが、それでも緊張が残っている場合は、個別にアプローチしてあげる必要があります。

ネットなどでは「腋窩神経のストレッチ」として有名な方法もありますが、治療院レベルでは、神経の緊張している所を見つけて、直接それ自体にアプローチする場合もあります。

まとめ

寝違えになってしまった時は、自分の状態を把握するために、まずはどのようにすると痛みが出るのか確認してみてください。

症状が軽く、一方向にだけ動かすと痛む場合は、自然と症状が改善されてしまう可能性もありますが、首がまったく動かなかったり、じっとしていても痛む場合は、自分での改善は難しくなりますので、病院に行くか、プロの施術を受けることをオススメします。

実際に治していく時は、背骨や神経の緊張、体のバランスなどに注意して施術する必要がありますが、人によっては心理的な問題も絡んでいる可能性があるため、構造と心理面、双方を考慮しながらアプローチする必要があります。