慢性的な肩こり・背中のこりはストレスが原因?

肩こり

多くの方を悩ませる慢性的な肩こり。あなたはなかなか改善しない肩や背中の症状に、困ってはいないでしょうか。

マッサージにいっても症状は楽にならないし、ちまたで良いと言われる方法を試しても改善されないあなたは、もしかしたら肩こりの原因が、別にあるかもしれないのです。

そこには現代人が抱える「ストレス」が大きく影響を及ぼしていますので、今回は体と心の関係を含めて、肩こりとストレスの関係について解説していこうと思います。

肩こりの原因がストレスってどういうこと?

基本的に、肩こりは肩や背中周りの筋膜に問題が起きたり、筋肉に疲労が蓄積することで引き起こされます。

これらは構造的な問題ですので、筋膜や背骨の歪みをとってあげたり、疲労が取れれば回復するものなのですが、ストレスを強く抱えてしまっている方の場合、構造の問題とは違った形で、症状を引き起こす場合があるのです。

その一つが、自律神経の影響です。
(※ホルモン等の影響もありますが、今回は割愛します)

自律神経には、交感神経と副交感神という2つの神経があるのですが、人間はストレスを感じると、そのうち交感神経という神経の働きを活発にして、ストレスに対し、体を備えようとします。

交感神経は「闘争・逃走」の神経ですので、神経の働きが強まる事で、体を緊張させ、血圧をあげ、危機にたいして体がうまく反応できるようにしてくれます。

これだけであれば特に問題はないですが、現代人の場合、常にストレスにさらされている状態ですので、交換神経は常時緊張したままになっています。

交換神経が緊張していれば、筋肉や神経の緊張は解けませんので、当然肩や背中周りの筋肉も、固くなったままになってしまいます。

交感神経はさまざまな神経とネットワークでつながっており、交感神経の緊張が筋肉などを司る神経に波及し、体の緊張を強める可能性があります。

特に、上半身には交感神経幹という交感神経の集まった場所があるため、その影響を受けやすいと思われます。

また、肩こりの定義は、「首から肩甲部にかけての緊張感、重圧感、痛みなどの総称」というように、その人がどのように感じているかという部分に強く影響を受けます。

体調が良く、ストレスもなく、何事も順調に行っている時はそれほど症状を感じませんが、何か不安や心配、嫌なことがあったりすると、如実に症状は強くなってしまい、コリが辛く感じやすくなるのです。

ストレス型の肩こりをしている人の特徴は?

ではストレス型の肩こりをしている人は、どのような特徴があるのでしょうか。

疲労によりコリが出ている方の場合は、乳酸の蓄積や、胸椎・筋膜の問題により、筋肉がパンパンに張っているように感じますが、問題箇所以外には柔軟性があり、関連した所だけが固くなっています。

しかし、ストレスから症状が来ている方の場合は、筋肉がどうこうと言うよりも、皮膚自体が緊張してしまっているので、押しても当然凹んだりはしませんし、全身が一種の固い皮膚に覆われたようになっているのです。

胸椎の状態を比べて見ても、構造的な問題を抱えている方は背骨を軽く動かした時に「ひっかかり」を感じるのですが、ストレスを抱えている方の場合は、そもそも動き自体が全然なく、まるで一本の竹でも入っているかのように、柔軟性が失われています。

背中は盛り上がって猫背になっていますし、それに伴い頭が前に行くため、頸はストレートネックになってしまい、代償するかのように、上部頸椎と後頭環椎等で無理やり頸を反らせています。

改善するためにはどうすればいいの?

ストレスによるコリを改善させるためには、ストレスの元を取り除いてしまう事が1番なのですが、そう簡単に取り除く事ができないため、今体に症状として現れているのだと思います。

そのため、当院ではストレスの元をなくす事には焦点を当てず、「ストレスに対する体や心の反応を変化させる」という所に、施術のポイントを置いています。

手法としては、オステオパシーや鍼灸、NLPにフォーカシングなどを使って体と心がリンクしている部分にアプローチしていくのですが、今までストレスでガチガチになっていた体でも、少し心にスペースが出来て、体の許容量が増えてくれれば、それだけでも体は変化してくれるはずです。

※重度の心身症の場合は、体の治療に合わせて、専門機関でカウンセリングを受けることをオススメします。

また、同時に合わせて自律神経も調節する必要があります。

人によっては、構造的な問題から自律神経が乱れている場合もありますので、これらを調整することで、過剰な緊張を取り除き、興奮を抑えてあげる事にもつながります。

まとめ

慢性的な肩や背中のコリは、ストレスが原因で引き起こされている可能性があります。

そこには、自律神経が大きく影響を及ぼしていますので、改善させるためには、自律神経の調整と、ストレスに対する体と心の反応を変化させてあげる必要があります。

当院では手技療法に加えて、心理的なアプローチもしていきますので、症状でお悩みの方は、一度ご相談頂ければと思います。