スポーツ整体について

整体

最近巷でスポーツ整体という言葉を耳にして、気になった経験はないでしょうか。

なんとなくスポーツに特化しているのかな?と想像はできるかもしれませんが、実際スポーツ整体って何をやるの?普通の整体とはどう違うの?という疑問もあるかと思います。

アスリートやスポーツ愛好家の方にはぜひ知っておいてほしい事ですので、今回はスポーツ整体について解説していきたいと思います。

スポーツ整体とは?

スポーツ整体とは、スポーツによるダメージや競技状況などを考慮しながら、施術を行っていく整体です。

スポーツでは走る、投げる、飛ぶなど、日常とは全く違った動作が必要になりますよね。

普段よりも筋肉は早く強く収縮しなければなりませんし、関節に掛かかる負荷も通常時とは比べ物になりません。

負担のかかり方や強さが変われば、当然にそれに必要なケアも違ってきますので、それらに特化して行っていくものがスポーツ整体と言うわけなのです。

普通の整体との違いは?

スポーツ整体でも普通の整体でも、基本的には体を整えて、症状を改善させる事が目的です。

ですが、スポーツ選手と一般の方とでは、そもそも体に影響を出している原因が違いますので、対応の仕方もそれに伴い変えていく必要があります。

一般の方の場合は、座り過ぎやパソコンの使いすぎなど、日常生活に即した原因が多いですが、スポーツ選手の場合は「運動による負荷」が主な要因です。

一般の方よりも体に要求されるスペックは高くなりますので、強靭な筋力から生み出される力に、筋肉や関節が耐えれるようにしなければなりません。

そのため、『痛みが無くなればいい』と言う一般の方とは違い、『運動負荷に耐えられるようにする』と言うのも、スポーツ整体では大切なポイントになってくるのです。

必要な知識や改善のためのアプローチも違ってきますので、それに特化したものが、スポーツ整体というわけです。

スポーツ整体ではどのような問題に対応できるの?

スポーツ整体で対応できるものには、以下のようなものがあります。

スポーツ障害

スポーツ整体で一番ご相談の多いものが、やはりスポーツ障害です。

スポーツは繰り返しの動作で同じ所に負担がかかりますので、体がダメージを蓄積しやすく、次第に患部を痛めてしまう事があります。

筋肉の緊張や関節の歪みだけではなく、「組織の炎症や損傷」という問題も加わってきますので、それらを総合的に見ながらアプローチしていくのがこのスポーツ整体の特徴です。

スポーツによる体の歪み

スポーツは全身を動かすことが多いと言っても、やはり競技によって体の使い方が偏ります。

長く競技を続けば続けるほど負担は蓄積してしまいますので、次第に体がバランスを崩し、歪みが生まれてしまう場合があるのです。

このような問題も、基本的にはスポーツ整体で対応が可能です。

競技やその人のポジションなどによっても歪み方は異なりますが、一般の方とやることは変わりませんので、体全体を見ながらバランスを調整していきます。

構造から来る動きの問題

人間は、体がニュートラルの状態にあれば、様々な動きに対して即座に対応することができます。

ですが、少しでも体に歪みや不バランスが生じてしまうと、筋肉や関節に無理が出てきてしまいますので、動きに悪影響を及ぼすのです。

例) 右足ばかりでキックする事が多かったため、大腿部の筋膜が緊張した。

右だけ筋膜が緊張した結果、骨盤がそちら側へ引っ張っられてしまい、腰や股関節周りの動きに問題が出てきた。

これらは単純に構造問題だけではない事もありますので、合わせて体の使い方などもチェックしながら、状態を把握していきます。

日々のメンテナンス

実はスポーツケアで一番大切なのが、この日々のメンテナンスです。

怪我をしてしまったら体は著しくパフォーマンスが低下してしまいますので、いかに未然に防ぐかというのが、何よりも大切なケアポイントになります。

そのため、日頃から体の状態をよくチェックして、後々問題になりそうな芽は、早めに摘んであげる必要があります。

スポーツ整体では、このようなスポーツ選手のメンテナンスにも対応しています。

スポーツ整体ではどのような事をするの?

それでは、ここからスポーツ整体ではどのような事をやるのか見ていきたいと思います。

他院さんの場合はまた違うとも思いますので、今回は当院の場合を例に解説していこうと思います。

症状の把握

まず初めに行うことは、問診です。これらをしっかりと行っていくことで、今出ている症状を分析していきます。

今はどのような症状が出ているのか、どうすると症状が強くなるのかなどを把握しながら、詳しく体の問題を探っていきます。

その際に、スポーツ障害なら何らかの痛みが出ているでしょうし、動きの問題であれば、動きづらさなどの気になる感覚があるはずです。

これらを問診で細かく拾い上げて行くことで、体が抱えている問題を特定していきます。

動作分析・検査

問診である程度問題が絞れたら、今度は実際に体を動かしてもらって、「体に何が起きているのか」を分析してしていきます。

まずは腰を曲げる、首を反るなど簡単な動きから行っていきますが、最終的には普段の生活や運動場面で実際に自分が困っている動作を見ていきます。

関節の状態はどうなっているか、この動きの制限は何によって引き起こされているかなどを見ながら、更に問題を把握していきます。

動作を分析することで大まかな問題点が把握できたら、今度はその部位を細かく検査していきます。

筋肉の場合なら柔軟性を検査したり、関節の場合なら歪みや可動性をそれぞれ調べていきます。

全身のバランスを調整

問診や検査で問題が絞れたら、今度は実際に体の状態を整えて行きます。当院で行っている事は、緊張の解放とバランスの調整です。

体は長いこと使っていると、どうしても使い方に偏りが生まれ、負担の集中してしまう箇所が出てきます。

そのような所は、強い緊張を生んでる事が多いので、まずはそれらを解放することで、体が動ける余地を作ってあげる必要があります。

また、それに並行して、体のバランスを取っていく作業も行います。

ですが、これは単純に前後や左右のバランスを整えるだけでは不十分です。

体はもっと複雑に歪んでいる事がほとんどですので、局所だけ無理に整えてしまうと、別の所に負担がかかってしまう可能性もあります。

緊張を解放しながらバランスを取っていけば、次第に体も軽くなると思いますので、全体の状況を考慮しながら調整することが大切です。

体の使い方や動きの確認

体のバランスが整ったら、最後に体の使い方についても見ていきます。

運動時のフォームや基本的な動作を確認して、体に無理がないか、使い方は間違っていないかなどを確認していきます。

これはよくある例ですが、スポーツをやっている方の中には、実は自分の体の使い方を間違えているという方も結構いらっしゃいます。

例 手首を曲げる動作を行うときに、関節ではない場所で曲げようとしている。など

自分が持っている体のイメージと、実際の体の構造とがズレてしまっているとこのような問題が起きるのですが、実はこのイメージのズレは、結構深刻な問題です。

本来体が曲がらない所で曲げようとしてしまっていたら、当然無理が出てきてしまいますし、パフォーマンスを発揮させるときも、小さなズレが積み重なってしまえば、繊細な動きを行うのは不可能になってしまいます。

長く運動を続けている人ほどこの問題は大きくなりますので、全体が大きくズレてしまわないために、できる事からこの問題にもアプローチしていきます。

細かい動作に関しては、指導してもらっているコーチの方とご相談する事も大切です。