あなたの腕肩の痛みは、もしかしたらスマホが原因かもしれない

腕の痛み

現代人にとって欠かせないものとなってきたスマートフォン。

便利なアプリはたくさんあるし、インターネットも見れるので、スマホユーザーの方なら、使わない日はないと思います。

確かに便利で生活に密着しているスマホですが、スマホのやり過ぎは、もしかしたら腕や肩の痛みを引き起こしてしまうかもしれないのです。

もし、あなたが腕肩の痛みに悩んでいるなら、スマホの使いすぎがどういう影響を体に及ぼすか、知っておくことは必ずプラスになるはずです。

なぜスマホのやり過ぎはよくないの?

ではなぜスマホのやり過ぎが体に良くないのでしょうか。それには、主に「姿勢の問題」と「疲労」の問題が挙げられます。

頭が下を向く

スマホを使う時、多くの人は、頭が下を向いた状態になります。

だいたい首と体の境の所(頚椎7番と胸椎1番)で首が曲がったような状態になるのですが、この状態が長く続くと、体には強い負担となります。

本来、頭の重さは背骨よって支えられているのですが、首が前に曲がると、重心が前に傾く分、首や肩、背中などの筋肉・靭帯で、全ての重さをを支えなくてはいけなくなります。

これらの筋肉は、本来前に倒れた頭を支える為にあるわけではないので、この状態が長く続けば、当然筋肉は耐えられなくなり、限界を迎えます。限界を迎えた筋肉は、それ以外引き伸ばされるのを防ぐため、筋肉を固くし、なんとか体を守ろうとします。

これが肩周りの筋肉が硬くなってしまう一つの原因です。

また、関節で言えば、頭が前に倒されている状態になると、関節の周りにある靭帯や関節包(関節を包む膜)は、常に引き伸ばされる事になります。

伸ばされた状態が長く続くと、靭帯や関節包は、更に引き伸ばされダメージを受けないように、縮んで、守ろうします。

この縮む働きが、関節を固くし、硬くなった関節は、体を歪める原因となります。

上記2つにより、筋肉や関節が限界を迎えると、背中や肩周りがどんどん硬くなるのが、なんとなく想像出来ると思います。

更に、関節や筋肉が硬くなると、硬くなった関節や筋肉は、神経を圧迫します。神経が圧迫されると、場所によっては頭痛を引き起こしたり、腕に痛みやしびれなどの症状を引き起こしたりします。

※実際、腕に行く神経は首から出ているのですが、肩周りの筋肉や胸椎が硬くなっても、腕に症状を引き起こします。

腕・手・指をよく使う

ガラケーの場合も、メールを打ったりする時に結構指を使いますが、スマートフォンの場合は、それよりも更に手を酷使します。

ガラケーは、メールの送受信が主な用途でしたが、スマホの場合は、インターネットの閲覧やアプリの使用なども加わります。

メールのやり取り(最近はLINEだと思いますが)だけでも結構指を使っているのに、それ以外でも使用頻度が増えるということは、それだけ腕や指の筋肉に負担をかけることにつながります。

特に、最近は「ゲームアプリ」のやり過ぎによる手の痛みが多い気がします。

アプリは、ハマってしまうと長い時間やり続けてしまいますし、「タッチ」や「スワイプ」など、指を多く動かすものでは、知らぬ間に結構筋肉を使っています。

上記「頭が下を向く」で述べたとおり、姿勢の問題ですでに神経が圧迫された状態ですので、普段なら大丈夫な動きでも、通常よりも筋肉を固くしてしまったり、痛みを引き起こしやすくなってしまいます。

また、長時間スマホを使うということは、その分スマホを持つ手にも負担が大きくなります。あまり意識はしないかもしれませんが、この持っている方の手も、意外とダメージを受けています。

力を抜いてしまうとスマホが落ちてしまいますので、腕や指は常に力が入っている状態ですし、いくら軽いものだからと言っても、長い時間使用すれば、やはり体は疲れます。

目が疲れる

画面を見る時間が長くなると言うことは、その分目にも負担をかけます。

目にも筋肉がありますので、同じ画面をずっと見ていると、そこにピントが合うように、常に筋肉(毛様体筋、瞳孔括約筋、瞳孔散大筋)は、緊張した状態にいないといけません。

筋肉には、伸び縮みがないと、どんどん疲労が溜まって固くなるという性質がありますので、これが目に起こると、よく言われるピントフリーズ現象というものになります。

ピントフリーズ現象が起こると、目の緊張がそのまま神経を伝わり、首周りの緊張を引き起こします。

直接ここが腕へ影響を出すわけではないのですが(実際腕に行く神経はもっと下の頚椎から出ます)、僧帽筋や胸鎖乳突筋などを硬くするので、結果として辛い肩こりや頭痛を引き起こし、酷くなると腕の方にまで症状が派生してきます。

改善させるためには?

上記を読んで、「スマホを使いすぎているかも」と感じたなら、すぐに使用頻度を抑えることをオススメします。あなたの腕の痛みがスマホ由来かはわかりませんが、原因が違くても、今以上に症状が悪化する可能性は、大幅に減らせます。

もし、どうしても使わなければいけない時は、「体の姿勢」には気をつけてください。頭が下を向いてしまうのは仕方ありませんが、せめて背筋は伸ばして、少しでも体にかかる負担を減らすように努力してみてください。

また、「これって自分にとって本当に必要な事?」と考えてみるのも、習慣を変えるきっかけになると思います。

まとめ

スマホの使いすぎは、姿勢の問題、腕や手の疲労、目からの影響によって、腕や肩に痛みを引き起こす可能性があります。使用時間が短かったり、全体的に体の調子が良い時は問題にならないかもしれませんが、着実に体を悪くしているのは確かです。

腕や肩周りにつらい症状を抱えている方は、一度気にしてみてはいかがでしょうか。